その専門用語、患者に伝わっていないかも?
【2020年04月03日 日経メディカル】
薬局で遭遇することの多いエピソード。
「頓服」「ヒートシール」「OTC」――。これらは、薬剤師にはごく当たり前でも、患者さんにとって分かりにくい専門用語。
「癌なんです」と聞き違え
「ヒート」を「シート」と聞き間違えたり、「食間」と言われて「触感」や「食感」などの別の言葉を思い浮かべて混乱
「お薬はもう無くなりましたか」と尋ねたつもりが、「奥さんはもう亡くなりましたか」と聞こえ不謹慎だと患者さんが怒り出してしまった
「眼軟膏です」と説明したつもりが、「癌なんです」と患者さんが聞き間違え、蒼白になってしまった例、
『病院の言葉』を分かりやすくする
・誤嚥:食物などが気管に入ってしまうこと
・せん妄:話す言葉やふるまいに一時的に混乱がみられる状態
・ステロイド:炎症を抑えたり、免疫の働きを弱めたりする薬で、元は人間の体の中で作られるホルモン
・頓服:症状が出たときに薬を飲むこと
・対症療法:病気の原因を取り除くのではなく、病気によって起きている症状を和らげたり、無くしたりする治療法
抗菌薬を「悪さをしている菌を、やっつけるための薬です」と説明
胃薬について「胃酸が出過ぎてしまっているので、その蛇口を少し締める薬。などと説明する。
専門用語の乱用は聞き間違いを生む。
それぞれの患者さんに合った表現を。