米国の認知症有病率が低下、その要因は
【ケアネット 2017年1月14日】
高齢化は、認知症者数の増加につながる。しかし、米国や他の高所得国における近年の研究では、認知症の年齢別リスクが過去25年間で減少している可能性があることが示唆されている。
・65歳以上の認知症有病率は、2000年11.6%(95%CI:10.7~12.7%)、2012年8.8%(95%CI:8.2~9.4%、年齢および性別で標準化:8.6%)であった(p<0.001)。
・教育年数の多さが認知症リスク低下と関連しており、2000年と2012年で教育年数は11.8年(95%CI:11.6~11.9年)から12.7年(95%CI:12.6~12.9年)へ有意に増加していた(p<0.001)。
・認知症有病率は、米国高齢者の心血管リスクプロファイル(たとえば、高血圧、糖尿病、肥満の有病率)の年数が、年齢、性別で調整した後でも有意に増加していたにもかかわらず、低下していた。
著者らは「米国における認知症有病率は、2000年から2012年にかけて有意に減少していた。認知症有病率の低下には、教育年数の増加が一部関連していたが、有病率低下に寄与する社会的、行動的、医学的要因は明らかになっていない。