5年のスタチン投与で長期間のレガシー効果
【臨床医学 2016年4月7日】
スタチン療法にはレガシー(遺産)効果があり長期にわたる生存率改善と心血管イベントの減少をもたらすと,英国のグループがCirculation(2016; 133: 1073-1080)に発表した。
全死亡,累積入院率が有意に低下
同グループは,LDLコレステロール高値の45~64歳の男性6,595例をプラバスタチン群とプラセボ群にランダムに割り付け,平均4.9年間投与したWest of Scotland Coronary Prevention Studyの20年後までの延長追跡結果を解析した。 その結果,プラバスタチン群はプラセボ群と比べ全死亡率が有意に低く(ハザード比0.87,P=0.0007),これは主に心血管疾患による死亡の減少に起因していた(同0.79,P=0.0004)。
また,プラバスタチン群は累積入院率が低く,減少率は全ての冠動脈イベントが18%(P=0.002),心筋梗塞が24%(P=0.01),心不全が35%(P=0.002)であった。