65歳は「高齢者」見直し…社会保障支える側に
【2012年2月24日】
政府の「高齢社会対策の基本的あり方に関する検討会」(座長・清家(せいけ)篤慶応義塾長)は23日、一律に65歳以上を高齢者と区分する現在の考え方を改め、意欲と能力のある高齢者には社会保障を支える側に回ってもらうことが必要だとした報告書案をまとめた。
高齢者が社会保障による各サービスを受けるだけではなく、それらの支え手として活躍してもらえる制度設計を進める狙いがある。
現在、基礎年金の支給は原則65歳以上で、政府の人口統計も65歳以上を「老年人口」としている。報告書案は、こうした現状について「65歳以上の者を年齢で一律にくくる捉え方には無理がある」と指摘した。社会保障の支え手となる若年・中年世代の人口減を踏まえ、「意欲と能力のある65歳以上の者には支える側にまわってもらう意識改革が必要だ」と強調した。