「乳児は水分摂取優先を」 小児科学会など緊急声明
【2011年3月28日】
日本小児科学会など乳児の健康にかかわる3学会は25日、水道水の摂取制限を自治体が呼び掛けた場合でも、幼児が水分不足にならないよう「水分摂取を優先させてください」とする緊急メッセージを発表した。
3学会は、水道水の摂取をめぐって家庭や保育所、病院で混乱が起きていると指摘。放射性物質の基準値が長期間の摂取を前提にしている一方、乳児は短期間でも水分の摂取量が少ないと脱水症などの悪影響が出る可能性があり、粉ミルクなどに使用する水がほかになければ水道水を使用するよう呼び掛けた。
また、一部の硬水のミネラルウオーターは乳児に負担を与えるため「水道水などの軟水が安全」としている。
母乳のみの場合、母親は食事に制限をする必要はない。離乳食の乳児は離乳食から水分を摂取できるため粉ミルクの量を減らしてもよいという。
メッセージは小児科学会と日本周産期・新生児医学会、日本未熟児新生児学会が発表した。