カラーコンタクトで重症も 度なしレンズ被害167件
【2008年7月10日】
度が入っていないおしゃれ用のカラーコンタクトレンズで目の異常を訴える被害が2005年10月から今年2月にかけて計167件あったことが10日、独立行政法人「製品評価技術基盤機構」の調査で分かった。
近視や乱視に対応し度の入ったカラーコンタクトレンズは医療機器だが、度のないレンズは雑貨品扱いで、通販でも購入できる。機構は「目に直接触れるので、度がなくても薬事法で規制すべきだ」と提言している。
調査は全国の眼科医を対象にアンケート方式で実施。167件のうち21件は、角膜潰瘍(かいよう)などで失明の恐れがある重症だった。ほかは軽症の角膜炎などが目立った。背景には、不十分な洗浄や長時間の使用など不適切な使い方に加え、一部の製品には傷があったり、着色剤が溶け出したりするなど品質に問題があったという。
おしゃれ用カラーコンタクトレンズをめぐっては、国民生活センターが05年度に実施したテストで、人によっては使用時に視力が大幅に低下することなどが判明している。