勤勉さが発症を抑える?
【2007年10月2日】
勤勉、実直な性格や生活様式がアルツハイマー病の発症を抑える可能性を示す約1000人の追跡調査による研究結果を、米ラッシュ大医療センターの研究チームが1日、米精神医学専門誌に発表した。AP通信が伝えた。
チームによると、平均年齢75歳の健康な997人を12年間、追跡調査したところ、176人がアルツハイマー病を発症した。
調査参加時に性格テストを実施しており、性格と発症との関係を分析。その結果、「目標達成に熱心に取り組む」「やることすべてに優秀さを追求する」「時間に間に合うよう、ペース配分をする」といった「勤勉、実直」を示す項目で高得点を挙げたグループは、得点が低いグループに比べ、89%も発症リスクが低かった。
さらに、勤勉な人では、死後に脳を調べるとアルツハイマー病の特徴を示す病巣があったのに、生前に認知症が現れなかったケースもあった。
チームは「勤勉な生活様式によって脳神経が保護されるのかもしれない。発症を遅らせる方法の開発につながる可能性がある」としている。