緑内障にも関連か アルツハイマー原因物質
【2007年8月8日】
アルツハイマー病の原因物質とされる「ベータアミロイド」というタンパク質によって網膜の神経細胞が死に、緑内障の発症原因にもなっていることを突き止めたとロンドン大の研究チームが米科学アカデミー紀要(電子版)に6日、発表した。
アルツハイマー病治療に向けて開発中の新薬を使ったラットの実験で、目の神経細胞の損傷を抑える効果があったという。
緑内障は眼圧が高くなって視神経を圧迫すると考えられていたが、眼圧が正常なままの「正常眼圧緑内障」も多く、その発症の仕組みはよく分かっていない。研究チームは、緑内障の治療法の進展が期待できるとしている。
研究チームのフランチェスカ・コルデイロ博士は「アルツハイマー病の患者すべてが緑内障になったり、緑内障の患者がアルツハイマー病になりやすいわけではない。緑内障には数多くの危険因子がある」と指摘している。