強まるヘルシー志向 外食産業の課題に
【2006年12月6日】
米国最大の都市、ニューヨーク市が心臓疾患との関連が指摘される「トランス脂肪酸」追放を決めたことは、米消費者のヘルシー志向が一段と強まっていることを示している。この問題の解決が外食産業の当面の課題となりそうだ。
同市は今年9月末に条例の改正案を提示。10月末の公聴会で業界側が「値上げにつながる」などと訴えたが、市民の支持が圧倒的に多かった。
マクドナルドなど大手外食チェーンは肥満の原因との批判を受け、順次、カロリー表示やサラダのメニューの多様化などを進めてきた。企業側は「コストを抑え、味覚を変えない」代替油の研究に苦戦している。
トランス脂肪酸の代替が見つかりにくい食品も多く、実施が義務付けられた1年半以内に食品業界全体で解決に向けた取り組みが求められる。