国内外食業界は冷静な反応
【2006年12月6日】
心臓病との関連が指摘されている「トランス脂肪酸」の含有量が多い調理油などについて、ニューヨーク市が外食産業での原則使用禁止を決めたことに対して、日本のファストフード業界では冷静な反応が目立つ。
日本マクドナルドは「日本人の脂質の摂取量は少ないので、健康上問題になるとは考えていない」(コミュニケーション部)とし、代替油の研究などはしていない。トランス脂肪酸はほとんどの油に含まれているため、同社では「バランスの良い食事を啓発していく」ことに重点を置くとしている。
また10月から全店で、トランス脂肪酸の含有量を半減させた調理油に切り替えた日本ケンタッキー・フライド・チキンは、味を変えずに含有量をゼロにする油の研究を進めており、「すぐに問題にはならないが、政府の取り組みをみながら、できるだけ前倒しで対応したい」(広報・カスタマーサービス室)と話している。