父親高齢ほど自閉症増加 米調査、遺伝子情報関連か
【2006年9月6日】
5日付の米紙ワシントン・ポストは、父親の年齢が高いときに生まれた子供は若い年齢の父親に生まれた子供に比べ、自閉症になる可能性が高くなるとの米マウントサイナイ医大などの研究結果を伝えた。父親の遺伝子情報が何らかの影響を及ぼしている可能性を示す新しい発見という。
研究チームは高齢の父親の事例数が少ないため、断定的な結論は出せないとしているが、父親の年齢が上がるにつれて自閉症の割合が増える傾向は、はっきりしたとしている。
同大などの研究チームがイスラエルで約38万人を対象に、大規模な調査を実施。
その結果、父親が15-29歳のときに生まれた子供の場合、自閉症になる確率が1万人に6人なのに対し、父親が30代のときの子供の場合は1.5倍の9人。40代では5倍以上の32人、50代以上では約9倍の52人に膨らんだという。
研究結果は精神医学の専門誌に掲載された。
自閉症は発達障害の一種で、生まれつき脳の機能に何らかの障害があることが原因とみられている。