骨粗しょう症予防物質か チーズ発酵過程で生成
【2005年12月19日】
チーズの発酵過程でできビフィズス菌を増殖させるDHNAという物質が骨粗しょう症を抑える効果があることを岡山大の菅原利夫(すがはら・としお)教授(口腔=こうくう=外科)、福永城司(ふくなが・じょうじ)助手らが17日までにマウス実験で確かめた。
明治乳業との共同研究。今後、骨粗しょう症予防につながる食品を開発したいとしている。
骨粗しょう症は、骨を壊す破骨細胞と骨を作る骨芽細胞のバランスが崩れて骨の量が減り、進行すると骨がスカスカとなる病気。
福永助手らは、臓器移植後に免疫抑制剤を投与された患者が骨粗しょう症になりやすい傾向に着目。免疫抑制剤を投与したマウスは骨の量が14%減少したが、DHNAを投与すると減少量は4%にとどまった。
破骨細胞の形成には免疫細胞が関係しているといい、福永助手は「今後、DHNAが骨粗しょう症を抑えるメカニズムを解明したい」としている。