胎児へのメチル水銀影響で妊婦の魚介類摂取の目安
【2005年8月15日】
メチル水銀 有機水銀の1つ。天然に存在する無機水銀が微生物の働きでメチル水銀に変化し、食物連鎖を通じて魚介類に取り込まれる。食物連鎖の上位にある大型魚や深海魚は、比較的多く含有。体内に大量に入ると、中枢神経に障害などを起こす恐れがある。水俣病の原因物質でもあるが、今回の胎児への影響評価の対象は、水俣病のような重い健康被害につながるレベルの汚染とは違う。
薬事・食品衛生審議会の専門部会がまとめた「妊婦が注意すべき魚介類の種類と摂取量の目安」は次の通り。1回約80グラム食べるとした場合の頻度で、カッコ内は1週間当たりの重量。
▽2カ月に1回(10グラム程度)まで バンドウイルカ
▽2週間に1回(40グラム程度)まで コビレゴンドウ
▽週に1回(80グラム程度)まで キンメダイ、メカジキ、クロマグロ(ホンマグロ)、メバチ(メバチマグロ)、エッチュウバイガイ、ツチクジラ、マッコウクジラ
▽週に2回(160グラム程度)まで キダイ、クロムツ、マカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ(インドマグロ)、ヨシキリザメ(筋肉)、イシイルカ
▽通常の摂食で差し支えない キハダマグロ、ビンナガ(ビンチョウマグロ)、メジマグロ、ツナ缶